ビール好きに最適のお店【ヤッホーブルーイング公式ビアバル YONA YONA BEER WORKS歌舞伎町店】

JR新宿駅東口より徒歩5分、かつて新宿コマ劇場があった場所のすぐ脇にあるビルの1階にクラフトビール専門店が出来たと言う。YONA YONA BEER WORKS歌舞伎町店。なんとも酒好きの心をくすぐる名前である。さっそく部下の相澤君を伴って店の扉を叩いた。

入口の壁にはヤッホーブルーイング社を代表するビール缶が所狭しと飾られていた。カウンター席が18席にテーブル席が17席。アイリッシュパブのような店内は気取った感じもなくひとりでもふらりと入ることができる隠れ家のような雰囲気だ。

日本で提供されているビールは「ラガー・ビール」と「エール・ビール」に大別される。ラガービールは、すっきりとした味とのど越しの良さが特徴のビールであり、一方、エール・ビールはフルーティな香りと濃厚な味が特徴的なビールである。ここYONA YONA BEER WORKSでは、ヤッホーブルーイング社の提供する様々なエール・ビールを楽しむことができる。支配人におすすめをお願いした。

相澤君に王道クラフトビールの「よなよなエール（680円）」、私には酒好きにはたまらない「インドの青鬼（730円）」。

専用のグラスに注がれた琥珀色の美しいアメリカン・ペールエール。口に含んだ瞬間、爽やかなホップの香りが鼻をくすぐった。喉をとおった後、ホップの苦味は残らず、咥内にはすっきりとした味の余韻が広がった。まさにエールビールの醍醐味である芳醇で濃厚な味と香りを堪能できるビールである。

こちらはインディアペールエール「インドの青鬼」。一口飲んだ瞬間、これまで体験したことのない強烈な苦味が咥内を襲う。思わず苦いと呟くと、グラスに描かれた青鬼が黄金色の液体越しにやりと笑った。もう一口。やはり苦い。けれど、一口目では分からなかった深いコクが苦味と共に喉の奥にくすぶった。この強烈な苦味が癖になる。気がつけば、この癖の強いビールをすべて呑み切っていた。

最後の１杯にどうぞと差し出されたのは「東京ブラックリアルエール（830円）」。リアルエールとは「生きているビール」と呼ばれ、通常のビールよりもホップのふくよかさとビールの穏やかで落ち着いた持つコクを堪能することができるビールだ。香りや味を損ねるようなろ過や加熱といった処理をほとんど行わないため、丁寧に扱う必要がある。また、ビール自体にも炭酸ガスがほとんど含まれず、炭酸ガスを用いずグラスに注がれることにより、時間の経過ととに穏やかで落ち着いた香りとコクを味わいことができるのだ。

きめ細かな泡と濃厚な黒。ブラックの名にふさわしいシックなビール。ふわりと香るローストの匂い誘われて、グラスを傾けた。想像以上にクリーミーな泡が蕩けて、あとにくるマイルドな口当たりとかすかに感じるホップの苦味と甘味。これは黒ビールなのかと驚いた。ビールを飲んだ後特有の苦みは全く感じられず、非常に上品なビールだ。相澤君のグラスもぐいぐいとすすむ。まるで食後のデザートのようなゆったりとした穏やかな香りと余韻を残す後味。今まで飲んでいたビールとは全く違う味に思わず口角が緩んだ。

その他、こだわりのフードも捨てがたい。福島県産の伊達鶏を使用した「ローストチキン」（クォーター980円～）はオリジナル又はスパイシーの2種類の味からセレクトできる。

17種類の職人ソーセジ（1ピース650円～）は肉の粗挽き率、腸の種類、肉と脂と食材の割合や食材の大きさだけでなく、焼き方にもこだわった一品。パリッとした皮から溢れる肉の旨みが味わえる。