新宿区に位置する「歌舞伎町」の地名の由来は、戦後まもなくの復興のさ中に、歌舞伎劇場誘致の計画があったことに由来しています。
残念ながらその当時の諸事情により計画は叶うことなく夢と散りましたが、「歌舞伎町にいつか歌舞伎を」という強い想いが受け継がれ、遂にこの度、叶いましたっ!!
2024年5月より、東急歌舞伎町タワーにある「THEATER MILANO-Za」にて、「歌舞伎町大歌舞伎」が開催されることが決定したのです!
この素晴らしい企画を記念して、ゴールデンウィーク前半の4月28日に「新宿歌舞伎町 大歌舞伎祭」が開催されました。
「大お練り」とシネシティ広場での「舞台挨拶」に、地元商店街・町会主催の「芸能祭」と、盛りだくさんのイベント内容でした。
歌舞伎町の街が一体となったこれらのイベント開催に先駆けて、歌舞伎町内をお神輿が練り歩く「神輿渡御(みこしとぎょ)」が行われました。
お神輿の担ぎ手の皆さんの掛け声がなんとも縁起良く感じます。この楽しいワクワクする感覚は久しぶりです。ぜひ動画でお楽しみください!
その後、大勢の観覧者が集まる中、「大お練り」がスタートしました。
新宿モア4番街を出発し、新宿通り、モア2番街を通り、靖国通りを横断した後、歌舞伎町に隊列がやってきました!
実行委員会の方々、東京神楽坂組合芸妓の皆さん、木遣り(きやり)の皆さんに続いて、「歌舞伎町大歌舞伎」に出演される歌舞伎役者の皆さんがゴジラロードを進行しました。
人力車に乗った中村勘九郎さん、七之助さん、虎之助さん、勘太郎さん、長三郎さん、鶴松さんが順に登場してくださり、豪華な大お練りでした!
コアなファンの方でしょうか、「中村屋!」の掛け声があちこちからかかり、手を振り返してくださいました。
シネシティ広場に到着した後、東急歌舞伎町タワーのステージで、関係各所の皆さんや出演者の皆さんよりご挨拶を賜りました。
まずはじめに、実行委員会の委員長・片桐基次様よりご挨拶をいただきました。
この暑い中、皆様大勢お集まりくださり本当にありがとうございます。歌舞伎町だけではなく、新宿大通り商店街、東口商店街、皆さんのご協力をいただいたおかげで、新宿で大お練りができるようになりました。
また、後ろにいらっしゃる芸者集が花を添えてくださり誠にありがとうございます。
歌舞伎町に東急タワーも出来まして、いろいろなエンターテイメントを行っていただくことになりました。また後ろには東宝さんがいらっしゃいまして、映画、舞台などエンンターテインメントシティとして益々発展していただければと思います。
本日はどうもありがとうございます。
続けて来賓の吉住健一新宿区長よりご挨拶いただきました。
新宿歌舞伎町大歌舞伎祭の開催、誠におめでとうございます。またこのような舞台を企画していただきありがとうございます。
歌舞伎町は昭和の時代に東洋一の歓楽街として発展し、平成のバブル景気崩壊以降は「歌舞伎町ルネッサンス」の名の下に、官民一体となってエンターテイメントシティの復活を期して取り組んで参りました。
昨年春にはコロナ禍の困難を乗り越え、東急歌舞伎町タワーが完成し、歌舞伎町にも新しい風が流れ込もうとしています。
歌舞伎町は昭和の戦災復興事業として歌舞伎座を誘致する予定で「歌舞伎町」と命名されました。戦後の混乱期で建築資材等が整わず、建設を断念したのでありますが、令和の時代となった今日、新宿歌舞伎町大歌舞伎祭を皮切りに、先人たちが夢見ていた歌舞伎町での歌舞伎が実現することとなりました。
歌舞伎町に区役所を置く新宿区役所を代表し、改めて関係者の皆様に心からの感謝を申し上げます。
今後は、歌舞伎町の産みの親とも言える鈴木喜兵衛が提唱した道義的繁華街の初心に立ち帰り、多くの人々の心に喜びと潤いを与える、娯楽と文化芸術が両立したまちづくりを目指して参ります。
新宿歌舞伎町大歌舞伎祭、「歌舞伎町大歌舞伎」公演のご盛会と、開催にご尽力いただいた皆様のご発展、ご列席の皆様のご健勝を祈念いたしまして、お祝いのご挨拶とさせていただきます。
この度はおめでとうございます。
続けて、中村勘九郎さんよりご挨拶をいただきました。
皆さんご機嫌よろしゅうございます。中村勘九郎でございます。本日はお暑い中お集まりくださいまして誠にありがとうございます。
今回、新宿歌舞伎町大歌舞伎を開催するにあたりまして、このお練りが無事に行われましたこと、本当に嬉しく思っております。これも単に、暑い中わざわざ足を運んでくださったお客様お一人お一人のおかげはもちろんでございますが、このお練りに携わってくださいました関係者の方々、新宿区さん、実行委員会の方々、かしらたち、神楽坂の姉さん方のおかげでございます。本当にありがとうございます。
私、全国でいろいろなところでお練りというものをやらさせていただいておりますけれども、生まれも育ちも東京でございますので、東京でお練りってちょっと小っ恥ずかしかったんですけれども、なかなかできない経験をさせていただきました。人力車で新宿駅前、ALTA前通って、靖国通りを横断なんてね、一生に一度できるかできないかの体験をさせていただきました。
沿道から皆様が「中村屋、待ってました、また見に行くよ」と声をかけていただいたおかげで、楽しくお練りをすることができました。今度は私たちが舞台から皆様へパワーをお返しする番でございます。来ていただいたお客様お一人お一人が「楽しかった、また来たい!」と思って頂けるよう、誠心誠意演じますれば、どうぞ劇場へお足をお運びください、ご期待ください。
本日はありがとうございました。
中村七之助さんからもご挨拶をいただきました。
本日はお暑い中本当にありがとうございました。
今、兄が申しました通り、本当に不思議なお練りを体験させていただきました。
私、学生時代は新宿でよく遊んでいましたが、久しぶりに来てみたらALTA前のフルーツ屋さんはなくなってしまっているし、東急歌舞伎町タワーを見たのも初めてで、すごいところに変わったなぁと衝撃を受けました。
が、昔なじみの学生時代に私が遊んでいた場所はまだ残っていて。そこのボーリング場は、私が人生で最高スコアを出したボーリング場なんです。新しいものと古くからあるものが混在している街で、そして新しい「THEATER MILANO-Za」で初めて歌舞伎をやらせていただくのは本当に嬉しく思います。
一生懸命、誠心誠意努めますので、ぜひぜひ熱い熱いご声援のほど、よろしくお願い申し上げます。
ステージイベントは動画でご覧いただけます!
さらに、シネシティ広場では「芸能祭」と称して、スペシャルステージイベントの開催と、歌舞伎町体験コーナーがオープンしました。
お昼には松竹芸能所属の大人気芸人さんによるステージに大笑いし、夜に披露された日本舞踊演目に目を奪われました。
特に「桜途里(オードリー)」さんによる舞踊ステージは動画でご覧いただきたいと思います!
日本舞踊に馴染みがなかった私も、流行りのJ-POP曲で馴染みのある音楽に合わせた演目では瞬きを忘れるほどに魅せられました。
お琴の生演奏LIVEもすごく幻想的な夜を演出してくださり、本当に素晴らしい演目でした。
広場では、体験ブースやフォトブースなどのプログラムが開催され、なかでも特に人気だったのは「歌舞伎体験コーナー」でした。
隈取のボディペイントをしてくれたり、歌舞伎の「効果音」の裏側を知ることができる小道具体験コーナーは、ご家族や学生さん、外国人観光客の方にも大変人気でした。
「THEATER MILANO-Za」で披露される演目「流星」にちなんだ撮影スポットも。
歌舞伎の小道具の唐傘を手にカメラで撮影される方が多く、歌舞伎町で歌舞伎文化を体験された方皆さん笑顔でした!
歌舞伎の定式幕のカラーリングをコンセプトにしたフードの販売提供も行われました。
4月下旬とは言え、季節違いの最高気温28度を都内では観測した日でしたが、シネシティ広場に吹く風は猛暑のそれとは異なり爽やかさを感じる気候で、設置されたテーブル&椅子の座り心地もよく、多くの方が足を留めて腰を下ろし会場の雰囲気を味わっていました。
歌舞伎町大歌舞伎は、東急歌舞伎町タワー「THEATER MILANO-Za」にて、5月3日より上演スタートです!